仕事が遅いので、全てに時間がかかったように記憶しています。
1.制度会計の理解
国際会計基準の影響で、減損会計、税効果会計、退職給付会計などが矢継ぎ早に導入され、今年は、減価償却の処理基準が大きく変わりました。これらを全て理解し、間違いないように開示資料を作成するのには骨が折れました。だいたいいつもそうですが、今回の減価償却も細かい点は、ギリギリまで決まらず、実務家泣かせの改正が続いています。企業会計審議会の議事録などに目を通し、予め動きを察知して、法律が国会で通る前に動かなければならないので苦労しました。

2.開示基準の理解
開示すべきもの、しなくてもよいものを明確に区分して、利害関係者にどこまで開示するか、方針を決める。開示資料には、会社のメッセージが込められなければならないと言われ、苦労しました。定性的情報は、決算数字がだいたい読めた時点でストーリーを作成しておかないと、数字が固まってから考えていたのでは間に合いません。

3.訂正は慎重に
よほど高価なソフトを導入すれば防げるのかもしれませんが、人間のやることですから間違いがあります。徹底的に読み返し、チェックし、訂正は慎重にやることです。集中力を長時間維持するのに疲労困憊した覚えがあります。
財務諸表等規則などに従い、勘定科目や金額を省略してよいものや、逆に一定の金額を超えたら独立記載すべきものや、表示の順番、注記の内容など、膨大な開示資料の全てを整合性を保ちつつ、規則に従って作成するのは職人技ではないかと思います(私は落第生でしたが)。さらにその訂正は、1箇所訂正すると、どことどこに影響するか、一つ変えると芋づる式に訂正箇所が出てきますから、この数字はどこと関連しているか常に理解していないと、訂正漏れが生じます。これも労力を要する仕事です。

言い出したらきりがないですが、こと資料の作成という点では、以上のことが思い浮かびました。まだまだあると思います。
多くの企業で、決算となれば経理屋が遅くまで居残っている一因かもしれませんね。