理論的には、その古い配管の「適正な時価」を合理的に見積もり、その見積金額で資産計上し、その後の利用期間に渡って毎期「減価償却費」として費用化するのが正しい方法です。

と、書くのは簡単ですが、「適正な時価」なんてどうやって合理的に見積もるんじゃい!という難題がありますね。

上場会社の株式とか貴金属なら時価(相場)がありますが、工場の敷地内にある配管に相場があるわけありません。

そこで、次善の策としては、現時点における「適正な簿価」を見積もり、簿価=時価であるとみなして資産計上します。

適正な簿価とは、次のようにして求めます。
(1)新品の取得価額を見積もります。
(2)すでに経過した期間に対応する減価償却費の累計額を求めます。
(1)−(2)=適正な簿価=適正な時価 となります。

(1)取得価額の見積もり
その配管工事を外部に委託した場合、通常要する工事代金を適当に見積もります。
あるいは、自社で工事するものとした場合の工事原価でもよいです。
この場合には、その配管工事にかかる材料費、労務費、経費の見積金額合計が原価であり、取得価額となります。

(2)減価償却費の累計額
今まで過去に利用した期間を求めておきます。
そして、この配管を定率法で減価償却したとした場合に計算される減価償却費を、その利用した期間分計算し、すべて合計します。

(1)−(2)で、今現在の推定される適正な簿価すなわち適正な時価が算出できましたね。
昔の除却する前の資料があると計算しやすいと思います。


この場合の適正な時価(中古資産の取得価額)が10万円未満の場合は、10万円未満の少額減価償却資産として一時に全額を費用にすることができます。
たとえば、適正な時価が99,900円と見積もられた場合、
 消耗品費 99,900 / 雑収入99,900
となります。

しかしこれでは、収益と費用が同時にでてきますので、特に仕訳しなくても同じです。
したがって、

 (仕訳なし)

としてもかまいません。(ただし、適正な簿価を計算した根拠資料は残しておく必要があります。)


また、資本金が1億円以下の青色申告法人であれば、30万円未満の少額資産としてその全額を一時に費用とすることもできます。(一定の条件あり。)
詳しくはこちらを参考にしてください。
中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例
http://www.taxanswer.nta.go.jp/5408.htm


また、これらの少額減価償却資産にはならない場合、たとえば金額が30万円以上ある場合には、固定資産として計上しなくてはなりません。
たとえば、適正な時価が500,000と見積もられた場合、
 構築物 500,000 / 雑収入500,000
というように仕訳します。

この場合、その後の期間において毎期減価償却をすることになります。
注意する点としては、中古資産の耐用年数を使うことができるということです。
もちろん、通常の新品としての耐用年数でもかまいませんが、中古資産の耐用年数の特例を使ったほうが短い耐用年数で償却できますので、納税者有利となります。

中古資産の耐用年数の見積り
http://www.taxanser.nta.go.jp/5404.htm